「多変数函数論」の難問を解析、世界を驚愕させた数学者

岡博士は明治34年に大阪市で生まれ、父祖の地である紀見峠で青年期を、そして人生の節々をこの橋本市で過ごしました。

県立粉河中学校(現県立粉河高等学校)在学中に「クリフォードの定理」と出会い数学に興味を持ち始めました。

京都大学、同助教授を経てフランスのソルボンヌ大学へ留学し、この間生涯の研究に「多変数函数論(たへんすうかんすうろん)」を定めます。

この研究は世界中の誰もが手に負えなかった難問でしたが、約20年間を費やしその理論の骨格を1人で完成させると、世界の数学界を驚愕させ高く評価されました。

博士は昼夜関係なく没頭した研究生活を「生活の中で研究するのではなく、数学研究の中で生活した」「明けても暮れても数学をした」と語っています。

また、数学一筋に生きてきた博士の人生観をうかがい知ることのできる『春宵十話(しゅんしょうじゅうわ)』など、多くの著書を残しています。

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